北海道の陶製切手

  北海道(函館)陶貨切手と言う事で購入しましたが、陶貨といっていましたが戦時下で作られた代用貨幣であった陶貨ではなく、形態を陶製にした明治終わりごろから大正期にかけての商品券なのでと思うのです。
額面は十円から五十銭まで各種(1円、2円、3円、5円、10円など)あるようで、文字の色も青、赤、黒とあります。
函館・丸井とはということで検索して丸井今井商店と思われるのです。
日本摂酒株式会社はNET検索で現在の辰馬本家酒造と思われますがこれも推測の域を出ていません。
「収集」1983年新年号に森川正七氏が陶貨切手について書かれているところによると『日本摂酒株式会社が作っていた紅皿を災害後の緊急処置としてこれに文字を書込み上薬をつけ焼き商品切手としたのでは・・・』とあるのですが。
○井 (青字)五円
呉服
切手 引換券
17.9×31.6
墨書:  ?
籠目マーク 日本摂酒株式曾社
○井 (赤字)壱円
呉服
切手 引換券
17.6×32.2
墨書:  壱六八六  十月十日
下: 籠目マーク 日本摂酒株式曾社
○井
ハコダテ
(黒字)五十銭
呉服 洋物
切手 引換券
20.4×32.9
墨書:  六七八  二月十日
下:?  
○井 (赤字)五拾銭
呉服
切手 引換券
17.8×32.3
墨書:  ? 二〇〇九
下: 籠目マーク 日本摂酒株式曾社
○井 (青字)五拾銭
呉服
切手 引換券
18.4×31.7
墨書:  ?
下: 籠目マーク 日本摂酒株式曾社
○井 (青字)五拾銭
呉服
切手 引換券
17.9×31.6
墨書:  二?三七  九月六
下: 籠目マーク 日本摂酒株式曾社
きって
切手
(1)「郵便切手」の略。
(2)「商品切手」の略。商品券。
(3)関所や乗船場で示した通行証。手形。
しょうひんきって
商品切手
商品券のこと。
しょうひんけん
商品券
百貨店などが発行する一種の有価証券。券面記載額に相当する商品を給付する旨を約するもの。商品切手。
日本摂酒会社
明治22年(1889)日本摂酒会社創立
  {現 辰馬本家酒造梶&コ庫県西宮市}と推測するのですが・・・
※NET検索
函館丸井今井商店 1871(明治4)年  今井藤七(23歳)渡道を決意三条を出発5月11日函館に上陸
1874(明治7)年  藤七(26歳)丸井今井呉服店を開業
1892(明治25)年 函館丸井今井商店を開店独立させた。
   このことがあって店内では藤七を本邸、武七を樽邸、良七を函邸と称した。

資料はginzado-netより
かごめ
籠目
(1)竹かごの編み目。
(2)(1)を形象化した模様・家紋。
べにざら
紅皿
紅を塗りつけておき、指先で溶いて用いる皿。
災害の件 1907(明治40)年の函館大火焼失戸数12390
1934(昭和9)年の函館大火焼失戸数24186
他にも多くの火災(1000戸以上、M4、M6、M12、M29、M32、T2、T5、T10)があった
資料は道南ミュージアムの大火略年表より



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